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沼部美由紀 沼部美由紀

SPECIAL TALK

横山剛

今回は、沼部美由紀の大学の先輩、「SRCグループ」代表および「Kiss FM KOBE」代表取締役社長の横山剛さんをお迎えし、ざっくばらんな対談が実現いたしました。社長のこれまでの歩みを振り返りながら、クロシェらしさやスタッフへの想いをご紹介します。

横山剛

ありそうでないものを作り出すことから始まった。

一番最初に起業したときは、イギリスの輸入雑貨だったんだよね。

会社員時代に美術品を扱う部署でバイヤーとして働いていて、一年の半分以上はフランスやイギリスにいたんです。その時に美術品と食器の買い方と売り方を学びました。

どうして食器からファッションに?

ファッション業界は、トレンドがあるから動きがあって、変化があるところに魅力を感じて。
1999年、イギリスやフランスの、気取りすぎないけれど洗練された普段着文化にすごく惹かれたんです。当時の日本にはまだ浸透していなかった「ワンマイルウェアー」を提案するセレクトショップとして誕生したのが、ジャスミンスピークス。世の中にないビジネスモデルを考えるのが大好きで。

  • JasminSpeaks
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【JasminSpeaks ジャスミンスピークス】 当時沼部が滞在したフランスの住宅街ジャスマンの、洗練された普段着文化を日本に紹介するために誕生した。
ヨーロッパセレクトのワンマイルウェアを日常に馴染ませるため、あえて住宅街に店を構えた。

新しいビジネスに踏み込む時は、どうやって利益性があるか判断するの?

まず見るのは市場の大きさ。
例えば、ファルファーレに関して言えば、男性にはバレエシューズ自体あまり知られていないけれど女性層の支持率は常に結構高いんです。

バレエシューズは既に他社の製品があるでしょう、まずそれに対して勝たなきゃいけない。もしくはマーケットを広げないといけない。それはどっちを選ぶの?

両方あって。ファルファーレは今までなかったような履きやすい商品を作り、勝つところから始まって、それが同時に市場を広げることにもつながりました。
バレエシューズって1,900円とか3,900円とかの価格帯が主流で、あとはセレクトショップでも扱っている有名バレエシューズブランドの3万円代。
まず1万円前後の価格帯のがなかったことと、誰もが知っている有名なバレエシューズブランドの数が少なかったんですよね。それに私たちはセレクトショップでバレエシューズをずっと扱っていたから、バレエシューズ特有の悩みを知っていて。それを解決する方法はないかなと追求していると、今までバレエシューズを敬遠していた人が、これなら大丈夫、と履いてくれるようになって、結果的に市場が更に広まることになりました。

思わず足を止めるディスプレイ。出会いの一瞬が勝負。

既存のマーケットにはどうやって入って行ったの?

その時はまだSNSも使っていなくて、展示会が勝負。
当時から心掛けていることは、歩いている人の足を思わず止める、1秒でパッと目に飛び込んで来るディスプレイです。
全国催事のPOP-UP SHOPでも同じことで、ファルファーレも、トレコード(神戸・山の手スカート)も、20色以上ずらりと並べるとすごく目立つし、堂々としていて「あ、よっぽど自信作なんだな」とお客様の心に響くんですね。それが多分、成功の秘訣だったのかも。

  • farfalle【farfalle ファルファーレ】 ヨーロッパのインポートバレエシューズを愛する人にとって初めて出会う、日本人の足に馴染む履き心地の良い安価なバレエシューズを目指した。
  • TRECODE【TRECODE トレコード】 “おじょクロ”=お嬢×お上品×clothesがコンセプト。ユーモアと上品さを兼ね備えた、瑞々しい大人の女性のためのリアルクローズブランド。

ただね、じゃあディスプレイきれいにしようっていうのは誰でも思うことなんだけれど、それがちゃんと目を引くようにできたのは、やっぱり海外経験が活きてるんじゃない?

逆に日本のブランドやショップがどうやっているかを全然知らなくて。イギリスやフランスのディスプレイしか知らなかったからかも。

それが差別化につながったのかもね。
一番聞いてみたいことがあって。一緒にクロシェの直営店に寄った時に、スタッフが社長を見た瞬間すごく喜んでいたのが印象的で。
スタッフとの関係性で意識していることはある?

スタッフ一人一人の個性をリスペクト。自分らしく輝いて。

スタッフは自分の子供と同じだと思っています。実際に親になったのはずっと後だけれど26歳の起業当時から、年上のスタッフに対しても、その人のお母さんだと思って接して来たんですね。スタッフがクロシェにいる間の時間を豊かに過ごして欲しい、っていう気持ち。それは起業時から貫いてることだし、これからもずっと変わりません。

じゃあスタッフに対して、どう思っている?

スタッフのことは、親バカじゃないけれど、自分よりも優秀だと思っています。
これはもう全員に対してリスペクト。
自分に自信がなかったスタッフも、環境を変えたら光り輝く。
だからスタッフ一人一人の個性をとても尊重しているし、自分に嘘をつかない生き方をして欲しいと思っています。

3年後5年後10年後、どうしたいと考えているの?

販路に関してはECを充実させて行くこと。
働き方に関しては組織体系を浸透させつつ時代に合わせて柔軟に。
そしてクロシェのノウハウを異業種と掛け合わせて、アパレル以外の事業にもチャレンジしたいと思っています。そんなシナジーを生むきっかけの場として誕生したのが、クレアメゾンです。社外のいろんな人とアイデアやスキルをシェアしながら仕事をするスタイルってアリだな、と思って始めたんです。

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【creamaison クレアメゾン】 神戸に小さな基点をおきたい、支店や支社を作りたい、自由なスタイルで仕事をしたい方や企業のシェアオフィス。新しい働き方のスタイルを提案する空間として、Creative・Creation・Clever...などを連想させる〈creamaison〉クレアメゾンと名付けた。それぞれが自分らしさを発揮でき、いろんな個性やスキルが交差する、素敵な相乗効果が生まれるような空間を目指す。

心がきれいな人=周りのみんなのことを一番に考える人。

今、どういう人材を求めているの?

まずは、第一条件として「心がきれいな人」。
思いやりがあって、隣の人が困ってたら手を差し伸べる、仲間を大切にする人。
あとクロシェって、来てもらったらびっくりすると思うんですけど、ずーっと笑い声が聞こえているんですよ。文句が多い人やすぐに人のせいにする人は、それでも変わっていくと思うけれど、馴染むのにちょっと時間がかかるかもしれません。

それはおそらく、「主語が自分じゃない人」っていうことかな?
まず周りのみんながどう思うか、どうしてほしいかということを一番に考える。それを心のきれいな人ととらえている気がするんだけれど。

そうそう、主語が自分じゃない人。自分中心ではなくて常に周りのスタッフやお客様のことを第一に考えている人、自分の意見をはっきり言うけど、違う意見もしっかりと受け止める。
クロシェはいろんな個性がクロスオーバーしているから、自分と同じ考えの人じゃないと嫌!っていう人は難しいかもしれませんね。

心がきれいということがクロシェのベースにあって、それ以外のところはすごくダイバーシティーであるのかな。
そうすると互いが刺激を与えながら成長して行くという形になっていくね。

そう。どんな小さなことでも自分のフィルターを通して仕事をしてみるっていうのがクロシェ流。伝書鳩やイエスマンにはならないで欲しいんです。必ず自分の意見を持って、なんでも良いから必ず発言すること。これがクロシェの文化になっているんです。

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互いの個性を引き立て合いながらみんなで創る会社。

仕事ができるっていうのと、人様のことを大事に考えるのって、両立しないって思っている人が多いんだけれども、実は俺、両立すると思っていて、今の話はまさにそうだよね。
自分で判断できて、自分で行動できて、自分で企画が立てられて。でも周りのことをじっくり考えながら、仕事仲間を大切にするっていうことを続けてきたからこそ、今のクロシェがあるのかなって感じてる。

ほんとにそう。
スタッフ本来のすばらしい個性を見つけてあげるのが仲間だと思っています。
クロシェは、オフィスもショップも、ユニークな個性を持ったスタッフばかり。
自分の意見をはっきり言ったり、違う意見を受け入れたりして、より良くしようとそれぞれが責任感を持っている。そういうフラットな組織です。
だから、クロシェはみんなで創り上げていく会社なんです。

MESSAGE

沼部美由紀

クロシェスタッフへのメッセージ

自分の時間はかけがえのない貴重なものだから、どうか実りの多いものにしてください。
クロシェはNO残業が合言葉。そのためには短時間で生産性をいかに上げるか、戦い続けないといけないけれど、自分の仕事を磨き上げることで見えてくる、光り輝く瞬間を是非味わって欲しいと思います。そして、短時間でストイックに仕事を仕上げて、家族の時間や自分の時間をしっかりと充実させてください。職場以外での人間関係や体験が人生をとても豊かにすることを、私が経験してきたから。

クロシェを誇りに思うこと

私がクロシェスタッフを誇りに思うのは、職場に笑い声が絶えないこと。
プライベートでしんどいことがあっても、とりあえず出勤すれば元気になるだろう、と思いながら向かえます。自分の意見をはっきり言ったり、違う意見を尊重できるのは、この雰囲気があればこそ。これはみんなが作り上げてくれた、一番貴重なクロシェらしさだと思っています。